早いもので令和3年も水無月に入り、風鈴の季節がやってまいりました。カフェフロント付近から本堂方面にかけていくつも吊るされた西南院の風鈴は、檀信徒の方々にはおなじみですね。
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本日お昼から役僧・従業員の皆で設置を致しました。
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風鈴は唐代の中国から仏教とともに輸入されたとの説があり、もともとは魔除けのためのものでした。お寺で見かける青銅製の『風鐸』はこの流れを汲むもので、高野山の裏鬼門を守る当院にとっても大切なものでございます。
いっぽう、ガラスの風鈴は江戸時代後期に庶民に広まり、夏の涼を誘う工芸品として現代でも親しまれておりますね。当院の風鈴は、カフェのお席までよく聞こえます。ご登山の折のひととき、涼をとってくださいね。
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応接には簾を下げて、夏仕様に替えました。伝統的な日本家屋、本格的な和室が少なくなった昨今、特に都市部の方々の目には珍しく映るのではないでしょうか。今はもちろんのこと、盛夏でも心地よい風が抜けますよ。